白血病 骨髄移植 リスク 副作用

白血病の治療「骨髄移植」のリスクと副作用

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白血病は「血液のガン」とも呼ばれ、かつては罹ると絶望的なイメージをもたれていた病気でした。
しかし、現在では白血病に関する研究が進んだ事と、新しい治療方法が開発された事等から、寛解に達する率が高くなり、寛解後に通常の生活を送れる患者さんがとても増えてきました。
今回は白血病の治療の一つの「骨髄移植」についてとその副作用やリスクについてご説明します。
・ 骨髄とはなんでしょうか
私たちの体の血液は、赤血球、白血球、血小板の「血球成分」と液体成分の「血漿」から出来ています。
血球成分はすべて骨髄の中のたった一種類の「造血幹細胞」からつくられます。
造血幹細胞はその後分化(一つの細胞が他の種類の細胞に分かれる事)、成熟してそれぞれの血球になるのですが、骨髄の中で白血球系に育って行く途中で癌化した病気が「白血病」です。
・ 骨髄移植とはなんでしょうか
骨髄移植は造血幹細胞移植とも呼ばれます。
造血幹細胞移植は白血病だけでなく、造血幹細胞の病気の「再生不良性貧血」「骨髄異形性症候群」などの病気の時にも行われます。
つまり、骨髄の中の病気になった造血幹細胞をドナーの方の造血幹細胞を移植する治療方法です。

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・ 骨髄移植のリスクと副作用について
骨髄移植をする場合は、前処置として、放射線照射や抗がん剤治療で患者さんの体の中の造血幹細胞を消滅(実際には少し残っています)させます。
この状態では正常白血球も死滅しているので、ウィルスや細菌等に感染しやすい状態になっているので、感染のリスクを避ける為に無菌室に入る必要があります。
その後、型が適合したドナーの方の骨髄液を患者さんの静脈から点滴によって移植します。
点滴された造血幹細胞は血液の流れに乗って、骨髄にたどり着きそこで生着して造血し始めます。
生着しても一気に血球の数が元に戻るわけでなく、徐々に血球の数が増えて行くので、元に戻るまでは常に感染のリスクを伴います。
この時期に細菌に感染した場合は、「敗血症」になることもあり、これは造血幹細胞を行ったときの大きなリスクとなります。
造血幹細胞を移植しても、すべてのケースで生着する訳ではありません。
これを「生着不全(拒絶)」といいます。
つまり、移植した造血幹細胞が患者さんの体の中で生着せず、従って、患者さんの体の中ではすべての血球を作る事が出来ず、再移植をしない限りは致命的になる可能性が高いです。
その他、造血幹細胞移植の副作用としてよく耳にするのがGVHDです。
これは造血幹細胞移植を行う上で最も大きなリスクの一つとも言えます。
日本語では、「移植片対宿主病」といいます。
この副作用は、ドナーの骨髄液の中のリンパ球が患者さんの体を攻撃するもので、いろいろな種類があります。
移植直は急性GVHDと呼ばれ、主に、「皮膚」「消化管」「肝臓」に障害が出やすく、重症だと命が危険になります。
移植後100日以降で起こる場合は、慢性GVHDと呼ばれ、こちらはすべての臓器に問題が起きる可能性があります。

GVHDはすべての移植医療で大きな問題となります。
GVHDに対する治療もありますが、現在はまだ移植をしてみないとどういう症状が起きるか分らない事が多いのが現状です。
現在、GVHDにどう対応していくかは研究段階です。
よりよい対策方法や治療方法の改善が期待されます。
このように、造血幹細胞移植には大きなメリットがあるのですが、同時に様々なリスクを伴う治療方法です。
GVHDを含め、今後さらに研究や治療方法が改善される事によありこれらのリスクは下がって来ると期待されています。

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